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連載:続・ハーブよもやまばなし 第5回 スコットランド「薬剤師と代替補完療法」

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薬学生・薬剤師向けに発行されている情報誌MILにて「続・ハーブよもやまばなし」と題して、ハーブ療法の可能性を模索しています。今回(71号)から、4回にわたって国内外でハーブ療法に携わっている薬剤師にお話を伺う予定です。初めは、英国留学時代の先輩であり、地域の薬剤師としての顔とハーバリストとしての顔を併せ持つスコットランド在住のハーバリスト・リンさんのお仕事の様子を伺いました。

*オンラインでの無料閲覧はこちらから

*以前の連載「ハーブよもやまばなし」のバックナンバーはこちらか
世界各地の植物療法を経験して、感じたことをレポートしています(ガーナ、フランス、カナダ、シンガポール、台湾、イギリス)。

# by Saori_Ishimaru | 2017-04-20 10:31 | Work

remedy:ガーデナーの虫除けスプレーと虫刺されジェル

4月になり、奄美大島では20度を超える日が続き、急に新緑が目に眩しくなってきました。
小さな庭でも、樹形を整えたり、誘引したり、
生垣を切りそろえたり、
花がらをとったり、することはたくさん。
あっという間に雑草だらけのエリアにも、いつまでも目をつぶっているわけにはいきません。
remedy:ガーデナーの虫除けスプレーと虫刺されジェル_a0057830_09354815.jpg
これから春から夏に向けてのガーデニングでは、日焼けと虫刺されが気になるところ。
そこで、ディートフリーの虫除けスプレーと、
スプレーの効果が届かず虫刺されしたところや日焼けの後にも使える虫刺されジェルを作りました。

虫除けスプレーは、
肌にも心地よくたっぷり使えるように、ローズとジンジャーの芳香蒸留水を使用。
忌避作用(蚊などの虫が寄ってこないようにする作用)のある精油をメインにして1%に調整しました。
シトロネラ
ゼラニウム
ラベンダー
ペパーミント

虫刺されジェルは、
アロエジェルをベースに、精油1%を加えています。
ティートリー
ラベンダー
ペパーミント

どちらも目的に合わせてアレンジできます。
例えば、先日は、赤ちゃんにも使える虫除けスプレーを作りたいというお母さんとワークショップをしました。
ディートフリーなので、大人には直接肌にスプレーできますし、
洋服や身の回りの小物にスプレーしたり、
ルームスプレーのようにカーテンや網戸にスプレーすることもできます。
また、合わせて忌避作用のあるハーブを窓辺で育てるのも効果的です。

これからの季節のアウトドアのお供に、虫除けスプレーをいかがですか。
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# by Saori_Ishimaru | 2017-04-19 09:55 | Herbal remedies

herb:ディル Anethum graveolens

私の庭では、3月下旬からディル(Anethum graveolens)の種の収穫が始まりました。
ディルは、秋の終わりから冬にかけて葉を茂らせ、
お料理にたっぷり使うことができます。
そして、ディルは1年草なので、春に花を咲かせた後は種をつけて枯れてしまいます。

種は、ハーブ療法では胃腸の調子を整えたり、
駆風剤といってお腹の張りを和らげたりするのに活用されます。

お庭やベランダでディルを育てている方は、
ぜひ葉だけではなく、種も活用していただきたいと思います。

ということで、今回は、種の収穫のポイントをお話ししたいと思います。

ディルは黄色い、セリ科の特徴である傘をひっくり返したような配置で花をつけてます。
花全体も、小さな花の集まりもそれぞれが傘のようになっています。
herb:ディル Anethum graveolens_a0057830_07590071.jpg
花が終わると、徐々に種が膨らんできます。
緑色を少し過ぎて色づき始めたら、傘の根元に当たる花柄から切り取ります。
あまり茶色くなってしまうと、種がこぼれ落ちてしまい収穫できません。
herb:ディル Anethum graveolens_a0057830_07574522.jpg
切り取ったものから、すぐに種だけ外し、乾燥させます。
手前から時計と反対周りに、乾燥が進むと茶色くなります。
種は、ぷっくりした緑色から、出来上がりは薄っぺたい茶色になります。
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ディルは、葉を魚料理やポテトなどとよく使っていますが、
種も食事に合います。

フランスに旅行した時に、aneth(ディルシード)やcrave(キャラウェイシード)が
ブリーチーズなどの白カビのチーズに合うよと教えてもらったのです。
私はスパイスさの少ないディルの方が好みです。

ぜひ、収穫した種で、ブリーチーズを楽しみでみてください。



# by Saori_Ishimaru | 2017-04-13 08:35 | Herbs

remedy:レモンフラワーの香水

4月初旬、本州ではソメイヨシノが咲いている頃ですが、
奄美大島では、所かしこでタンカンやレモンなどの柑橘系植物の花の香りが漂ってきます。

一般的に精油で用いられるのは、ダイダイ/ビターオレンジの花を水蒸気蒸留して作られる
ネロリ(Citrus aurantium)ですが、それ以外の柑橘系の花がもつ芳香もうっとりするものばかりです。

少しピンクがかった蕾はレモン(Citrus limon)。
花の形はダイダイと似ていますが、甘みが強くはっきりした香りです。
remedy:レモンフラワーの香水_a0057830_19590546.jpg
少しぽってりしたこちらは、アマナツ(Citrus natsudaidai)。
香りに品があり、ネロリに近い香りです。
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今回は、水蒸気蒸留ではなく、
浸出油にして、この香りを閉じ込めてたいと思います。

作り方は簡単で、摘んだ花を空き瓶に詰め、
ひたひたに浸かるまでスイートアーモンドオイルを注ぎ、1日ほど待つだけです。
オイルは化粧用で肌につけられるものなら、なんでも良いです。
香りの強くないものを選びましょう。

翌日には、オイルが色づいてくるので、
蓋を開けて香りを確かめてください。
香りがオイルに移っていたら出来上がりです。

コーヒーフィルターなどで濾して、お気に入りの香水瓶か遮光瓶に移してください。
この時のポイントは、最後の一滴まで強く絞らないこと。
フレッシュな花を使っているので、水分が出てきてしまうことがあります。

また、1日以上置くと、花が茶色く傷んできて、
余分な水分が出てきて、オイルが傷みやすくなります。
強い香りをつけたい時には、新しい花を摘んで濾したオイルを注ぎます。
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本物の香水と違って、油性で揮発しませんので、
練り香水のように手首や首元につけて使うか、
ヘアオイルにしてもほのかに香って気に入っています。

今回は、友人宅で花を収穫させてもらい
レモンとアマナツを使いましたが、
キンカンやタンカンなどその他の柑橘系植物、
ジャスミンなどの芳香の高い植物でも同じように楽しめます。

閉じ込めたい香りがあったら、ぜひ試してみてください。


# by Saori_Ishimaru | 2017-04-10 20:39 | Herbal remedies

新ブログ:「フィンランドのハーブ紀行」

春分が過ぎ、夏至に向かっていくこの季節、
冬から春、そして夏へ一気に目覚める北欧の初夏を思い出します。

2014年の夏至に訪ねたフィンランドについて、
ハーブ紀行をまとめることにしました。


少し寝かせてしまっている記憶をたどりながら、
初夏のフィンランドで迎えてくれたハーブ、
出会った素敵な人たち、
連れ帰ってきた北欧デザインのことなどを書いています。

不定期になりますが、気長におつきあいください。
新ブログ:「フィンランドのハーブ紀行」_a0057830_21595905.jpg

# by Saori_Ishimaru | 2017-04-06 09:00 | Work