book:「味覚の授業」

a0057830_735361.jpg「味覚の授業」
内坂芳美 著
合同出版

この本で紹介しているのは、こどもたちに食事をよく味わって楽しんでもらうきっかけを作ること。フランスで始まったこの試みを日本に紹介した著者が、実際に小学生を対象とした授業を行うための詳細を紹介しています。

この本に興味を持ったのは、日本でも盛んに行われている食育に興味があるだけでなく、ハーブを五感で感じるということをどのように紹介していこうかヒントを探していたからです。

日本でハーブを勉強するときには、まずはキーワードでこんな症状にはこれ、こんな気分にはこれと覚えていくとことが多いようです。一方、私が英国のハーブ医学コースで習ったときには五感でどう感じるかが重要な過程でした。

ハーブ医学のコースでは、優に150種は超えるハーブの全てを、ブラインドのハーブティスティング(試飲)で習いました。何のハーブかわからないハーブティーを飲んでみて、五感をフル活用してどのように体に作用するかを感じながらハーブを知るという方法が使われていました。

このハーブテイスティングについて書いた書籍はなかなかありません。参考になるのは、ニュージーランドのThe International College of Herbal Medicine を主催しているハーバリスト・ISLA BURGESSがまとめた「WEEDS HEAL−A WORKING HERBAL」(Viriditas Publishing)という本くらいです。

昨年はこのハーブテイスティングを紹介するセミナーを何度か開きましたが、セミナーの設定上ブラインドでできなかったため、参加者の中には知識を持っているが故の先入観が働いてしまって十分に堪能できなかった方もいらっしゃいました。

「味覚の授業」は9〜10歳のこどもを対象に行われているプログラムです。それより小さいこどもだといろいろな味を試すという時間に耐えられなかったり、自分の感じた味わいを言葉でなかなか表せないそうです。また、中学生になってしまうと先入観があって授業が膨らまないとか。ハーブのテイスティングもこどもとのセッションができたら面白いだろうなと思いつつ、楽しんだ一冊です。
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by saori_ishimaru | 2010-05-02 09:49 | Herbal Medicine
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