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book:「自然は緑の薬箱」

book:「自然は緑の薬箱」_a0057830_22145378.jpg「自然は緑の薬箱」
植松 黎著
大修館書店

植松さんの著書は今までにも読んだことがありました。以前の2冊が「毒草」という切り口だったのに対して今回は「薬草」という視点から15種の植物について書かれていあます。これで多くの方に彼女の素晴らしい知識や経験が広まりやすくなったと嬉しく思っています。

「毒草」の本というと魅せられてはいけない部分に惹かれるようでやや躊躇しますが、実際には歴史上毒殺に使われてきたものや麻薬原料となりうるものについてドロドロと書かれている訳でなく、毒と薬は紙一重とあるように医薬品原料となった薬理作用の強い薬草についても紹介しています。

彼女を尊敬するところは、実際に自分の目で確かめてみるために日本をはじめ世界各地で地元の方も入らない山奥に入ったり、知ってか知らずかご自分のからだをはって毒草を口にしたり探究心が強いところ。

以前、ご紹介したガーナのCentre for Scientific Research into Plant Medicineを訪ねる旅も植松さんに刺激を受けたのがきっかけのひとつでした。

今回の「薬草」には、エキナセア、ラベンダー、バジルも含まれています。民族植物学的な見地から現代科学ですすめられている研究までが書かれています。一読あれ。

*植松さんのその他の著書
「毒草を食べてみた 」文春新書
「カラー図説 毒草の誘惑—美しいスズランにも毒がある 」 講談社プラスアルファ文庫(植物画が美しくお薦めです。)
by saori_ishimaru | 2008-10-29 22:15 | Books
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